は、主に「新憲法草案」についての、私の考えていることをお伝えします。


by reodaisuki1

新憲法草案注解 前文(1)

 これから、自民党の新憲法草案を逐条的に読み解く試みをしてみたい。前文は、以下の通りである。

 日本国民は、自らの意思と決意に基づき、主権者として、ここに新しい憲法を制定する。
 象徴天皇制は、これを維持する。また、国民主権と民主主義、自由主義と基本的人権の尊重及び平和主義と国際協調主義の基本原則は、不変の価値として継承する。
 日本国民は、帰属する国や社会を愛情と責任感と気概をもって自ら支え守る責務を共有し」、自由かつ公正で活力ある社会の発展と国民福祉の充実を図り、教育の振興と文化の創造及び地方自治の発展を重視する。
 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に願い、他国とともにその実現のため、協力し合う。国際社会において、価値観の多様性を認めつつ、圧政や人権侵害を根絶させるため、不断の努力を行う。
 日本国民は、自然との共生を信条に、自国のみならずかけがえのない地球の環境を守るため、力を尽くす。

 本当に日本国民は、「新しい憲法を制定」しようと望んでいるだろうか。勝手に、自民党や日本経団連や経済同友会や日本商工会議所が、自分たちこそ「国民」である、「国民」の代表であると名乗っているだけではないか。新しい憲法を作りたがっているのは、国民ではなく、自民党であり、経済界なのである。「日本国民は、主権者として」と言っているが、ここで、本当に「主権者」として考えられているのは、自民党と財界なのではないか。国民全体が、このような憲法を求めているのではない。国民の中でも、権力を握っている一部の支配層、経済界のトップたちなのである。彼らは、自分たちが、国民の代表であると自負し、自分たちこそ、国のこと、国民のことを、一番考えていると思い、自分たちの考えているような憲法こそ、国民のためのものであると言う。そして、自分たちこそ、国民であり、国民の代表であるという。とんでもない。これでは、彼らは、憲法を国民の手から奪って、自分たちのものにしようとしているのではないか。

 さて、最初の宣言というべき箇所については、以前に、「新憲法制定」は、現行憲法に違反するのではないか、新しい憲法を制定するということは、現行憲法を廃止するということで、現行憲法96条では、取り扱えないと論じた。それは、基本的に重大なことであるが、繰り返しは避けたい。

 さて、このような、宣言のあとに、象徴天皇制が、顔を出している。これは、象徴天皇制が、新憲法草案の一番深いところに位置づけられようとしているのである。この問題については、次の前文(2)で論ずる。

 
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by reodaisuki1 | 2005-12-29 23:01