は、主に「新憲法草案」についての、私の考えていることをお伝えします。


by reodaisuki1

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 久しぶりにブログに戻ってきました。実は、自民党の新憲法草案について、3800字ほど書いて、ある月刊誌に寄稿しました。それで、少々気力を使い果たしてしまいました。その後、「憲法 第三版」芦部信喜著(岩波書店)を読んでいました。これは、国会の資料などに引用されているもので、権威あるものとして認められているもののようです。これまで、ほとんど、憲法について本を読んだことのないわたしには、中々読みづらいものでした。伊藤真さんの「高校生からわかる日本国憲法の論点」は明解で、小気味よいものですが、芦田著は、かなりとっつきにくいものでした。芦田著は、名著だと思いますが、判例を論じているので、細かい議論がされていて、初めてのものにとっては、ついていけないところがありました。しかし、根気よく何度か読んでいるとわかってくるようです。
 
 少し、勉強をすると、今までのように簡単にものが言えないと思われるところもありますが、素人には素人の強みもあるでしょうから、おじずに「新憲法草案注解」を続けていこうと思います。最初、全部の条項について論じてみたいと思いましたので、自分の勉強のためにやってみようと思います。

 十条については、特に言うことはない。

 新憲法草案では、
(日本国民)日本国民の用件は、法律で定める。

 現行憲法では、
 日本国民たる要件は、法律でこれを定める。

 言葉使いをかえただけである。
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by reodaisuki1 | 2006-04-18 21:44
 新憲法草案注解は、しばらくお休みしたい。前文と天皇のところについては、まとめた論評がないと思ったので、少しは書く意味があると思ったが、9条になると、多くの人が書いていると思うと急速に意欲がなくなってしまった。

 それに正直息切れである。もともと自分にとっては、不案内な領域だったし、とにかくたくわえがない。少し勉強してから、もう一度、九条から始めたい。勉強しなければならないことがたくさんある。注解はお休みするが、他のことは、折に触れて論ずるつもりである。伊藤真著の「高校生からわかる日本国憲法の論点」を読み終わり、芦部信喜著「憲法 第三版」を読みすすめている。

 わたしは、思うが、自分はいかにも、「日本国憲法」をしらなかったということである。今回、自民党の草案を読みながら、あらためて、「日本国憲法」の素晴らしさを認識しつつある。この戦いは、わたしたちが、今の憲法を自分たちの血肉にすることができるかどうかにかかっていると思われる。

 今、自民党がしようとしていることは、戦前戦中の旧体制に復帰しようとしていることである。フランス革命の後に、ウイーン体制を作って、アンシャンレジームに復帰しようとしたようなものだ。歴史を逆行しようとしているのである。そんな試みは必ず失敗するだろう。もし、自民党のもくろみが一時的に成功しても、必ずそれは、失敗するだろう。それは、愚かなことだからだ。しかし、わたしは、一時的にも、その目論見が成功することを望まない。全力でそれを阻止したい。なぜなら、このような憲法にかえられたら、人権侵害は日常茶飯事になり、人の血が大量に流されると思われるからである。そんなことにならないように、わたしは、論陣をはるし、そう簡単に黙らないつもりである。
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by reodaisuki1 | 2006-01-08 23:04
 九条のところについては、多くの人がすでに論じつくしているようなところがあるので、少し目新しいかなと思われるところだけ書いておきます。

 実は、そのために、前回のところで、現行憲法の前文と9条を面倒でも全文書き写しました。そして、草案の前文と9条と76条3項を書き写しました。なぜ、こんな面倒なことをしたかといいますと、ざっと通読しただけで、現行憲法と草案の根本的な違いが明らかになると思ったからです。自民党は、その草案の前文で、現行憲法の平和主義を継承するように言っていますが、それは、嘘としか言いようがありません。ひとことで言えば、「積極的非暴力平和主義から安全保障へ」なのです。「積極的非暴力平和主義」というのは、伊藤真さんが使っていらっしゃる言葉です。
 
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by reodaisuki1 | 2006-01-07 14:59
 草案の第九条は、ただ第二項が変更されたただけではない。第二章の標題が「戦争放棄」から「安全保障」にかえられている。案の前文は平和主義を継承するといっているが、これはごまかしで、「安全保障」という標題がそれを表している。

 全体を論ずる前に、現行憲法での、平和主義がどのようなものか、前文と第九条を以下にまとめておく。そして、そのあとに、草案の「平和主義」がどのようなものか、これも前文と9条と関係の条項を列記する。

 現行憲法前文
 日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の来行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
 日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めててゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたい」と思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
 われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治的道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立とうとする各国の責務であると信じる。
 日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。
  第二章 戦争の放棄
 第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
② 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

 さて、以下に草案の平和主義がどのようなものか、前文、9条、76条3項などを、列記する。

 前文
 日本国民は、自らの意思と決意に基づき、主権者として、ここに新しい憲法を制定する。
 象徴天皇制はこれを維持する。また、国民主権と民主主義、自由主義と基本的人権の尊重及び平和主義と国際協調主義の基本原則は、不変の価値として継承する。
 日本国民は、帰属する国や社会を愛情と責任感と気概をもって自ら支え守る責務を共有し、自由かつ公正で活力ある社会の発展と国民福祉の充実を図り、教育の振興と文化の創造及び地方自治の発展を重視する。
 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に願い、他国とともにその実現のため、協力し合う。国際社会において、価値観の多様性を認めつつ、圧政や人権侵害を根絶させるため,不断の努力を行う。
 日本国民は、自然との共生を信条に、自国のみならずかけがえのない地球の環境を守るため、力を尽くす。

 第二章 安全保障
 (平和主義)
 第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
 (自衛軍)
第九条の二 我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮官とする自衛軍を保持する。
2 自衛軍は、前項の規定による任務を遂行するための活動を行うにつき、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服する。
3 自衛軍は、第一項の規定による任務を遂行ための活動のほか、法律の定めるところにより、国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動及び緊急事態における公の秩序を維持し、又は国民の生命若しくは自由を守るための活動を行うことができる。
4 前二項に定めるもののほか、自衛軍の組織及び統制に関する事項は、法律で定める。

 第七十六条第三項
 軍事に関する裁判を行うため、法律に定めるところにより、下級裁判所として、軍事裁判所を設置する。

 他にも、第二十条第三項、第八十六条第二項、第三項が、戦争に関係していると思われるが、次回以降にそれは触れたい。
 
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by reodaisuki1 | 2006-01-07 01:27
 草案の第八条は、以下のごとくである。

 (皇室への財産の譲渡等の制限)
第八条 皇室に財産」を譲り渡し、又は皇室が財産を譲り受け、若しくは賜与するには、法律で定める場合を除き、国会の議決を経なければならない。

 これが、現行憲法第八条では、こうである。

 第八条 皇室に財産を譲り渡し、又は皇室が、財産を譲り受け、若しくは賜与することは、国会の議決に基かなければならない。

 今の今まできづかなかったが、草案には、「法律で定める場合を除き」というくだりが入っている。これは、何を意味するのだろうか。わたしは、旧憲法の時代に皇室財産が巨大なものであったということを、どこかで読んだことがある。そうしたことお関係しているのだろうか。ひとつ言えることは、そうした法律をつくることによって、皇室経済が豊かになり、もっと活動しやすくなることにより、天皇制の強化が図られる恐れがあるということである。これは、今の今気づいたことで、逐条的に検討することが大事だとあらためて思わされる。これもまた、国民主権の弱体化に関わるのではないか。
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by reodaisuki1 | 2006-01-06 15:22
 案の第七条は、こうである。

(摂政)
第七条 皇室典範の定めるところにより摂政を置く時は、摂政は、天皇の名で、その国事に関する行為を行う。
2 第四条及び前条第四項の規定は、摂政について準用する。

 案の第四条の規定は、「天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行い、国政に関する権能を有しない。」というもの。案の前条第四項の規定とは、「天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣がその責任を負う。」というものである。

 
 草案の第七条は、基本的に現行憲法の第五条とかわらない。以下引用する。

第五条 皇室典範の定めるところにより摂政を置くときは、摂政は、天皇の名でその国事に関する行為を行ふ。この場合には、前条第一項の規定を準用する。

 上記の前条第一項とは、「第四条 天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。」である。

 草案と現行憲法を較べて、中身にかわりはない。ただ、場所が違う。草案では、天皇に関することは一まとめにされ、摂政に関することもひとまとめにされた。基本的に、この草案の起草者たちは、天皇に集中したまとめ方を試みている。天皇の元首化ができないなら、せめてできることだけでもやっておこうということだったのだろう。元首化のための露払いということかもしれない。
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by reodaisuki1 | 2006-01-06 14:58
 先ほど、yahoo!の検索に「新憲法草案注解」と入力して、このブログの検索ができるようになったのが、突然消滅したことを書いたが、実は、その頁には、商工会議所と自民党の項目があった。1がわたしのであり、2が商工会議所であり、3が自民党であって「おお!」と思ったのである。その頁がそっくりない。それとも、わたしが、夢でも見たのだろうか。何がおこったのかわからない。単に技術的なことかもしれない。
 それで思い立って、googleに「新憲法草案注解」で検索してみたら、ここにも出ていることをはじめて知りました。もし、これまで消えてしまえば、検閲が行われているという疑いがでてきます。わたしの考えすぎとは思いますが。天皇制について書くことは、むかしはタブーでした。ここが、日本における言論の自由がどの程度のものか知るリトマス試験紙といったところでしょう。
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by reodaisuki1 | 2006-01-05 16:15
 こんなタイトルで書こうとは、思っていなかった。実は、最近になって、わたしの「新憲法草案注解」が、yahooの検索で「新憲法草案注解」と打ち込んだだけで、出てくるようになっているのに気づいて喜んでいたが、今日やってみたら、でてこない。

 新年になって、2005年のものを整理したということだろうか。
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by reodaisuki1 | 2006-01-05 14:55
 案の6条3は、こうである。

3 天皇は、法律の定めるところにより、前二項の行為を委任することができる。


 ここは、現行憲法の第4条②に対応している。

 天皇は、法律の定めるところにより、その国事に関する行為を委任することができる。

 内容的には、まったくかわらない。


 案の6条4は、こうである。


4 天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣がその責任を 負う。

 これは、前から何度も書いているように、現行憲法第三条と同じである。繰り返し書いてきて、もういいと思われる方もいらっしゃるだろうが、初めてここを読まれる方のために、もう一度書くとこうである。分かりやすく言うと、国政上、天皇より内閣が上なのである。それが、象徴天皇制の象徴天皇制たるゆえんである。大日本帝国憲法では、「第一條 大日本帝國憲法ハ萬世一系ノ天皇之ヲ統治ス」とあり、当然ながら、天皇はすべてのものの上に君臨していた。それが、いまや天皇は、内閣の承認なしに、国事行為でもすることはできない。そして国政に対する一切の権能はないのである。国事行為とは、象徴的行為、儀式的行為に過ぎないのである。そのようなことをできるだけ国民の意識にのぼせないようにするために、今回の操作があるのだ、と思われる。
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by reodaisuki1 | 2006-01-05 13:59
 「新憲法草案注解」
を読んでくださっている皆様に
新憲法草案注解 第二条から第六条1まで、逐条的に注解を試みましたが、タイトルを間違って、注解という言葉抜きで「新憲法草案 第二条」とかにしてしまいました。後で、タイトルに注解を付けましたが、間に合いませんでした。今後、注意したいと思います。特に、第三条がなぜ削除されているのか、注目していただきたいと思います。わたしたちの国民主権がねらわれているのです。

 さて、現行憲法の第七条は、以下のごとくです。

 天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。
一 憲法改正、法律、政令及び条約を公布すること。
二 国会を召集すること。
三 衆議院を解散すること。
四 国会議員の総選挙の施行を公示すること。
五 国務大臣及び法律の定めるその他の官吏の任免並びに全権委任及び大使及び公使の信 任状を認証すること。
六 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を認証すること。
七 栄典を授与すること。
八 批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証すること。
九 外国の大使及び公使を接受すること。
十 儀式を行ふこと。

 それを、第六条の2として、以下のようにかえています。

 天皇は、国民のために、次に掲げる国事に関する行為を行う。
一 (同上)
二 (同上)
三 第五十四条第一項の規定による決定に基づいて衆議院を解散すること。
四 衆議院議員の総選挙及び参議院の通常選挙の施行を公示すること。
五 国務大臣及び法律の定めるその他の国の公務員の任免並びに全権委任状並びに大使及 び公使の信任状を認証すること。
六 (同上)
七 (同上)
八 (同上)
九 (同上)
十 儀式を行うこと。

 仮名遣いとか送り仮名などは、省略する。この六条2には、現行憲法七条にあったある文言が取り除かれている。もちろん、意識してである。何だろうか。「内閣の助言と承認により」という言葉である。できるだけ、この言葉は、除きたかったのであろう。このような、天皇をおとしめるような言葉は、できるだけ少ない方がいいということであろう。「内閣の助言と承認により」という言葉は、現行憲法では二箇所で使われているが、案では、一箇所に減らされている。しかも、六条の最後にもっていかれている。国民主権を弱める方向性がある。

 そして案の三に注目したい。実は、この案では、総理大臣の権限の強化が行われている。
第五十四条に何が書かれているかというと、こうである。

 第六十九条の場合その他の場合の衆議院の解散は、内閣総理大臣が決定する。

 
 ここで「内閣総理大臣が」とあるところが、肝心である。今度の案は、首相公選制はあきらめているものの、首相の権限の強化をはかっているのである。これが、いいことかどうかは、意見が分かれるところだろうが、小泉さんを見ていると良いとは思えない。首相の独裁を招くのではないか。
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by reodaisuki1 | 2006-01-05 00:54